公益財団法人 細見美術財団
ごあいさつ
公益財団法人 細見美術財団は、大阪の実業家、故 細見良(初代 古香庵)にはじまる細見家三代の蒐集をもとに、平成6年、文部省(当時)の認可により財団法人細見美術財団を設立、平成10年3月、細見美術館の開館を経て、平成24年4月、内閣府により公益財団法人への移行が承認されたものです。
当財団が収蔵する美術工芸品は、日本の美術工芸のほとんどすべての分野・時代を網羅するもので、なかでも平安・鎌倉時代の仏教・神道美術、室町水墨、根来や茶の湯釜、桃山の茶陶や七宝工芸、そして琳派や若冲など江戸時代の絵画に優品が多く、いずれの分野でも内外屈指のコレクションとして知られています。
これらは我が国が世界に誇る文化遺産であり、それらが経てきた歴史にふれる媒体であるとともに、固有の文化を知り、ひいては異文化を解するための契機ともなり得るものです。
私共は、長きにわたり幾多の人々の尽力によって守り伝えられ、今、私共に託された文化遺産を、より多くの人々に正しく紹介し、いっそうの理解が深められることを期するものであります。さらに未だ見ぬ未来の人々へと継承保存するため、不断の努力を重ねることこそが、私共に課せられた責務であると認識します。
以上の目的を達するため、私共は、細見美術館での展覧会活動を中心に、国内外のさまざまな施設・研究機関とも連携し、調査研究、講演会開催等による普及啓蒙活動、解説書・図録等の制作発行による研究発表・情報発信活動を積極的に推進し、美術工芸の文化財のみならず、価値ある伝統文化の普及振興に努める所存であります。
皆さまのご理解・ご支援、ご指導・ご鞭撻を切に念じてやみません。
公益財団法人 細見美術財団
事業報告